工業技術センターの森智博副主査研究員と森岳志副主査研究員、国立大学法人香川大学工学部の山口助教らとの共著による論文が、ネイチャー系オープンアクセスジャーナルである「Scientific Reports※」に掲載されました。
(透明フレキシブル基板上への単結晶金属微細構造の作製)
<概要>
「光」を活用する回路やセンサの製品化を図るためには、ガラスやPETフィルムなどの透明フレキシブル基板上への「単結晶金属薄膜」の作製が必要となりますが、その作製は従来非常に困難でした。
森副主査研究員らの研究グループは、
(1)塩(NaCl)の結晶を利用することで「単結晶金属薄膜」を作製
(2)塩を溶かして「単結晶金属薄膜」を取り出す
(3)「単結晶金属薄膜」をガラスやPETフィルムなどの基板に転写
(4)「単結晶金属薄膜」上にナノメートル(10億分の1メートル)スケールの微細構造を作製
することで、容易に透明フレキシブル基板上に「ナノメートルスケールの微細構造」を作製する技術の開発に成功しました。
この技術は、コンピュータやネットワーク機器、センサ等への応用が期待されます。
※「Scientific Reports」:ネイチャー・パブリッシング・グループが発行するオープンアクセスジャーナル。最新(2015年)のインパクトファクターは「5.228」。
2017年02月21日