和歌山県工業技術センターでは、現在「マイクロリアクターを利用した新規プロセス開発」に取り組んでいます。マイクロリアクターは、1 mm 程度以下の微細流路を利用した反応装置で、従来の反応釜(フラスコ)で行うバッチ系反応と比べると、物質移動、熱伝導などが効率的に行えることから、迅速製造、オンデマンド製造、製造設備のコンパクト化、安全性向上など様々な利点を有することが知られています。CIMG2066.jpgのサムネイル画像

本セミナーでは、より多くの皆様にマイクロリアクターの魅力、特徴を知っていただくために、最先端の研究事例紹介として、大阪府立大学の柳 日馨 特認教授、武藤 明徳 教授に以下の内容について御講演いただきました。また、実生産機の開発事例として、(株)神戸製鋼所の松岡 亮氏に適用事例について御講演いただきました。さらに、当センターでの研究事例紹介や技術動向の調査報告を、担当職員から行いました。

御多用の中、21名の方に御参加いただきました。厚く御礼申し上げます。

内容

  1. マイクロリアクターを活用した反応事例紹介

    ①大阪府立大学大学院 理学系研究科 特認教授 柳 日馨 氏

    「フローリアクターが変える化学製造の形」

    ②和歌山県工業技術センター 化学産業部 副主査研究員 西山 靖浩

    「フロー反応の最近のトピックスと工技センターの取り組み事例紹介」

  2. 精製プロセスなどを含む実生産の関連事例、情報

    ①(株)神戸製鋼所 技術開発本部 松岡 亮 氏

    「実生産用マイクロリアクターとしての積層型多流路反応器SMCR®の適用事例」

    ②和歌山県工業技術センター 化学産業部 主任研究員 森 一

    「スケールアップ製造事例調査報告」

    ③ 大阪府立大学大学院 工学研究科 教授 武藤 明徳 氏

    「フロー合成の特徴とその実用化のための分離技術の現状と将来」