工業技術センター(森一化学技術部長、山下宗哲主査研究員、芳井朝美研究員)と和歌山大学システム工学部(大須賀秀次准教授)の共同研究テーマ「機械学習による有機電子材料の物性予測モデルの構築」が2021年公益財団法人JKA機械振興補助事業(公設工業試験研究所等における共同研究補助事業)採択されました。

研究概要

 工業技術センターでは、企業支援ツールを集約した「オープンラボ」を開設し、企業支援活動を積極的に進めています。化学分野については「ケミカルスマートものづくりラボ」において、計算機によるシミュレーション技術等の活用を進めています。
一方で、和歌山大学システム工学部ではこれまでに、有機EL材料や有機FET材料など電子デバイス向けの有機電子材料について豊富な研究実績があり、これら材料に関する知見、データが非常に多く蓄積されています。
本研究では、これらの背景のもと有機電子材料をターゲットに、新たなシミュレーション技術として機械学習機能を有するQSPRソフトウェアを活用し、その化学構造と諸物性の相関関係についての予測モデル構築を目標に共同研究を実施します。
得られた研究成果については、速やかに発表を行い、県内企業の皆様に情報共有を行うと共に、本ソフトウェアの利用可能環境を「ケミカルスマートものづくりラボ」の中に整えていく予定です。
本研究テーマにご興味のある方は工業技術センター化学技術部まで、お問合せください。

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図:研究開発の概要図