日時

 令和3年9月9日(木) 14:00-15:30

開催方法

 オンライン形式(Microsoft Teams)

内容 

 本セミナーでは、本年度公益財団法人JKA機械振興補助事業(公設工業試験研究所等が主体的に取組む共同研究)で導入する機械学習QSPRシステムについて、その概要と今後の利用環境の予定等について紹介いたしました。

(1)深層学習を用いた機械学習QSPR機能の概要とデモンストレーション
   株式会社JSOL 前田 達也 氏

 近年の「マテリアルズ・インフォマティクス」需要の高まりを受け、材料設計シミュレーションソフトウェア「J-OCTA」に、機械学習を活用して材料設計を行うための「機械学習QSPR」機能を実装致しました。本機能では分子構造と材料物性値を入力とし、グラフ畳み込みネットワークを用いた深層学習により任意の分子構造の材料物性予測が可能です。その他、学習用データが少ない場合にも精度よく学習を行えるような転移学習機能や、学習データから物性に影響を与える共通の化学構造を見つける機能なども実装されています。本発表ではこれら機械学習QSPR機能の概要を今後の展望も交えて紹介いただきました。また、併せて基本的な物性の学習/予測のデモンストレーションも実施いただきました。

(2)工業技術センターでの計算化学の取組
   和歌山県工業技術センター 化学技術部 森 一

 和歌山県工業技術センターでは、計算化学を活用した企業支援として「ケミカルスマートものづくりラボ」を整備しています。今回従来の計算化学システムに加えて、JKA機械振興補助事業の支援を受けて、機械学習を活用したQSPRシステムを導入することになりました。本発表では当該事業で実施予定内容及び今後の本システムの運用予定等について紹介しました。

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Microsoft Teamsによるセミナー開催の様子


 本セミナーでは、本年度公益財団法人JKA機械振興補助事業で導入の機械学習QSPRシステムについて、その概要と今後の利用環境の予定等について紹介いたしました。今回、14機関34名の方にご参加いただきました。

 また、このセミナーの他にも多数のセミナーや講座を無料で開催し、企業の皆様にとって有益な情報をお知らせするとともに、技術的な支援を実施しています。参加できる人数が限られていますので、お申し込みはぜひお早めにお願いいたします。