和歌山県工業技術センターでは、化成品製造に関わる皆様を対象に化学技術に関するセミナーを毎年開催しております。近年弊所でも、脱炭素化社会に向けてワーキングループによる技術調査やCO2化学変換に関する技術開発を行っています。
今回、合成技術セミナーを開催し、CO2有効利用(CCU)の合成技術に関する最新研究について紹介しました。

開催日時

令和5年12月15日(金) 14:00 - 17:00

開催場所

和歌山県工業技術センター(和歌山市小倉60)研究交流棟6階 研修室
及び web配信(Microsoft Teamsを使用)

内容
    (1)

    「カーボンニュートラル(CN)の必要性とその取り組みについて」

    講師:和歌山県工業技術センター

    CNワーキンググループ代表 鳥飼 仁 氏

    14:10‐14:40
    すでに報道されているように、気候変動対策として、各国が協調して脱炭素に取り組むことが必要になっています。我が国では、2030年に2013年比で46%の削減、2050年にはカーボンニュートラルを達成する必要があります。工業技術センターでは、県内企業の脱炭素の取組を支援するため、カーボンニュートラルワーキンググループを設置して、関連する情報の収集を行っています。これらの情報を基に、企業が脱炭素に取り組む必要性について解説。
    (2)

    「排気ガス中のCO2から有用化学品を作る-基礎研究から実用化への挑戦-」

    講師:産業技術総合研究所 触媒化学融合研究センター

    主任研究員 竹内 勝彦 氏

    14:50‐16:20
    「2050年までのカーボンニュートラルの実現」を達成するために様々な対策が取られている。その中でもCO2を原料として化学品を合成するCO2捕集利用技術(CCU)が着目されているが、CCUによって実際にCO2排出量を削減するためには、環境調和性と効率を両立したCO2利用反応の開発が必要である。本講演では、我々がこれまでに取り組んできた環境調和性と効率を両立したCO2からの基幹化学品合成反応について紹介。

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    セミナー会開催の様子

    本セミナーでは、カーボンニュートラルに関する基本情報や、CO2有効利用(CCU)の合成技術に関する最新研究を紹介いただきました。質疑応答では活発な議論が交わされ、講演者と参加者の情報交換及び意見交換ができました。今回、WEBでの参加を含め9社17名の方にご参加いただきました。


     また、このセミナーの他にも多数のセミナーや講座を無料で開催し、企業の皆様にとって有益な情報をお知らせするとともに、技術的な支援を実施しています。参加できる人数が限られていますので、お申し込みはぜひお早めにお願いいたします。